米沢日報新年号と今年の抱負
新年明けましておめでとうございます。昨年は「からむし製品」をご愛用下さいまして本当にありがとうございました。振り返ってみると「からむし」の知名度が高くなってきましたが一番の要因は何と言っても火坂雅志先生原作の「天地人」によるものが大きく先生からも「からむしをどんどんPRして下さい。」と激励のお言葉を頂戴致しました。11月には3年ぶりに京都市で「全国自然素材展」が開催され出品致しました。この展示会は全国の美術館や博物館の学芸員の方々、趣味の世界の方々、美大や芸大の生徒さん始め多くの皆様からおいで頂きました。「からむし」の知名度が一段とアップ致しました。地元十日町市では「からむし」の栽培を始めました。3年後が楽しみです。また、今年はさらに従来にない新しい商品開発をして参ります。特に呉服業界で長年培った実績を活かし呉服業界のみならず、ブティックや専門学校など和装に大いに関心を持っている業界と取り組んで参ります。
㈱置賜日報社成澤社長から同社が発行している米沢日報新年号が送られてきました。
読み始めて気がついたことは文面に「市場原理主義」という言葉が多く使われていることに興味を引かれ一気に拝読致しました。
3面に新春特集として、東京外語大学名誉教授 文化人類学者川田順造氏に聞く「市場原理主義によって行き着く所まで行った世界は、人間中心主義から脱却し、あらゆる生物が共存する種間倫理に進むべき」と大きく掲載されています。
そして、川田先生は「日本を考えるときに、縄文時代は1万年続きましたが、平等社会で、交易も盛んで、戦争もしていません。世界にも類がなく、考古学的にも立証されています。縄文時代の知恵を私たちの未来に活かすべきだと思います。」と結んでいます。
また、12面には、世界金融危機、世界同時不況の歴史的意味を考える、市場原理主義から「足るを知る経済」(グリーン経済)への転換を、という見出しで足利工業大学名誉教授 安原和雄先生の寄稿文が掲載されています。
安原先生は、「グリーン経済のキーワード」として持続性、知足、共生、簡素、非暴力を挙げています。
これまでの経済の量的な拡大は大量生産、大量消費、大量廃棄、資源・エネルギーの浪費、地球環境の汚染・破壊という悪循環を引き起こすだけで、生活の質的充実につながっているわけではない、と断言し、経済規模の横ばいを意味する「ゼロ成長」で十分と考え、むしろ失業、貧困、所得格差の是正、医療、教育、自然環境、食と農業などを重視し、生活の質的充実に重点を置き換えるべきだと考えている、と述べています。
㈲ネオ昭和は、早稲田大学理工学術院の皆さんの協力を得て今年は「からむしの部屋」を完成させます。そして囲炉裏を用意しイベントが出来るようにします。私が幼少のころ茅葺屋根で育ったころの造りと一緒になります。なんども囲炉裏に落ちて火傷をしたようです。母が語ってくれました。囲炉裏では煙がもうもうと屋根裏を伝って外に出るのです。横座と言って祖父が座るところは決まっていました。父は、ソラと言って茅葺屋根の2階に燃料となる薪を沢山運び入れていました。2階からストーンと下に落とすとそこは囲炉裏の近くですぐ燃え易いそばにありました。そんな光景が目に浮かびます。
楽しめれば良い。そんな考えで「からむしの部屋」を造ります。出来ればどぶろくを用意して一杯なんてことも計画しています。簡単に手に入らないかもしれませんが仲間と大いに賑わい楽しめる空間にしたいのです。
どうぞ今年も何卒「からむし」をご愛用下さいますようお願い申し上げます。