本格的な冬の十日町市、豪雪から生まれた「からむし」
十日町市の積雪が2m50㎝を超えたそうです。この季節それほど驚くことでもないのですが、やはり雪おろしや除雪作業といった肉体労働は辛いものがあります。
雪国の宿命といえばそれまでですが、この地域から誰も引っ越しをしないということは素晴らしい季節感のはっきりとした春夏秋冬があるからです。
もう少ししたら春が訪れます。山々は萌黄色で雪消えの清水の脇から「ふきのとう」が芽を出し始めます。そして木の芽(あけびの若芽)やぜんまい、しおで、わらびなど数えきれないくらい柔らかい瑞々しい山菜が豊富に採れます。今から待ち遠しくてなりません。
ですから大雪でも忍耐強く粘り強くじっと春を待ち続けます。これほど素晴らしい地域は日本のどこにもないと思います。
そしてこの雪国から生まれた織物が地場産業となって全国に広がっていきました。もともと麻織物の産地でした。その麻織物の原料が「からむし」です。「からむし」に携わって12年が経過しようとしています。
「古いものを新しいものに」を合言葉に「からむし」製品に取り組んで参りました。「衣」の分野から「食」そして「住」の分野へと広がっていく「からむし」はまだまだ工夫によって多くの皆様のお役に立てると信じています。
湿気があるから、つまり雪があるから麻織物が盛んになりました。いつまで「からむし」と一緒にいられるかわかりませんが、これからも「からむし」にかける思いは変わらずに取り組んでいこうと思っています。
ネオ昭和
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